2015年04月24日

どうして端午の節句に、ちまきを食べるの?

……と、小学生の甥からこの間、聞かれました。

即答できず、「そ、そういうことは自分でまず調べなさい」と

とりあえずはかわし、早速本を紐解いてみると。

 

話は今から約2300年前の中国に戻ります。当時、屈原という

詩人が国王の側近として仕えていました。屈原は正義感が強く

国民からも大変慕われていたそうですが、陰謀によって失脚し

国を追われてしまいます。

絶望した屈原は、川に身を投げて自殺。その日が5月5日だったそうです。

屈原の死を悲しんだ国民は、たくさんのちまきを川に投げて弔いました。

 

ところが漢の時代に、里の者が川のほとりで屈原の幽霊に出会います。

幽霊曰く、「里の者が毎年供物を捧げてくれるのは有り難いが、残念なことに、私の手許に届く前に蛟龍(こうりゅう)という悪龍に盗まれてしまう。だから、今度からは蛟龍が苦手にしている楝樹(れんじゅ)の葉で米を包み、五色の糸で縛ってほしい」と言いました。

 

それ以来、楝樹(れんじゅ)の葉で米を包み五色の糸で縛って川へ流したので、無事に屈原の元へ供物が届くようになりました。

これがちまきの始まりと言われています。屈原の故事から、中国では五月五日の節句には、節物としてちまきを作り、親戚や知人に配るという習わしが生まれました。

 

そして、その風習は、病気や災厄(さいやく)を除ける大切な宮中行事、端午の節句となったと言われています。時が流れて後、中国の三国志の時代、端午の節句は、魏(ぎ)の国により旧暦五月五日に定められ、やがて日本にも伝わってきたというわけです。

 

……まさしくちまきに歴史ありですね。

ところで、桜坂観山荘では、端午の節句お祝いプランを実施中です。

おかげさまで例年多くのお客様に来ていただいていますが、夜のお席なら

まだ少し余裕があります。

ぜひこの機会に、桜坂観山荘においでください。

 

2015年04月02日

卯月献立より、「料理のことば」

先月に引き続き、今月も卯月献立より、「料理のことば」を紹介します。

 

「1万5千円コース」より、「けんちん蒸し」の「けんちん」とは。

「けんちん地」を材料にした料理の総称です。

「けんちん地」は、大根、人参、ごぼう、筍、木耳などを細切りにして

油で炒めて調味、さらに豆腐を崩して加え、さらに炒めたものです。

 「けんちん汁」、「けんちん煮」、「けんちん焼き」、「けんちん豆腐」、

そして代表的な献立が「けんちん蒸し」(巻繊蒸し)です。

 

「1万5円コース」より、「金山寺味噌」とは。

 なめ味噌の一種。大豆を炒って粗く砕き大麦と混ぜて蒸したのちに

麴とし,塩を加え,ナス・ウリなどを入れたものです。甘みを加える

こともあります。

和歌山県湯浅地方の名産で、起源は唐の径山寺(きんざんじ)での

製法が伝えられたといわれています。

 

「1万円コース」より、「小袖焼き」とは。

 袖口の小さい着物、小袖のように食材を普通の料理より、小さく切って

作り焼いたものです。他に、小袖もち、小袖かまぼこ、小袖すしなどが

あります。

 

「7千円コース」より、「真丈」とは。

やわらかいかまぼこのようなもので、海老のすり身を昆布だしや卵白で

すりのばして調味し、箸で簡単に切れるくらいのかたさに仕上げたもの

です。

  

「5千円コース」より、「桜煮」とは。

 たこの早煮の関西風の呼び方です。

 

 メニューはこちらです。

 https://www.kanzan.net/sakurazaka/menu/index.php   

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