冬は食材が豊富でしかもどの食材も「旨味」が詰まっていて、料理人としては心が躍る季節です。
魚は脂がのり身も肥えている、野菜も甘みが出てくる。そんなおいしい食材をふんだんに使ってのとっておき料理となると、やはり鍋が一番だと思います。



特に平戸のアラ、玄海灘の鯛、下関の河豚、福岡の春菊、阿蘇の白菜、竹田のかぼす、大分の白葱、生茸など、九州の各県名産の食材を使った鍋は格別 です。
他にも、蕪や海老芋、柚子に堀川ごぼう、蟹にアンコウ、ヒラメ、甘鯛など、冬は本当に食材が豊富です。
市場に買い付けに朝出かけ、今日はすごく寒いなと感じた日、とれたての蕪を買って甘鯛と昆布で、蕪蒸しを作ろうなんて思いつく。寒が強いと蕪が甘くなり蕪蒸しにするにはもってこいだからです。
私が料理人として一番大切にしているのは、季節の風や香り、温度を肌で感じることです。
それらを五感で受け止め、その日一番旨い食材を選びお客様に喜んでもらう。料理人になって良かったと思う一瞬です。
重ねて申し上げますが、冬は本当にどの食材もおいしい季節です。
どうぞ、心を込めて作った私たちの料理をお楽しみ下さい。
桜坂「観山荘」料理長 原 文夫