5月の献立より、料理のことば
薫風が心地よい季節のメニューから料理のことばをご紹介します。まずは1万5千円のコースより。
1万5千円コースより、つるむらさきと酒盗和えとは。
つるむらさきはビタミンCやカロチン、鉄分やカルシウムなどを多く含んでいる健康野菜です。栄養素の高さから最近大きな注目をあびています。酒盗は魚の内臓を使った塩辛です。
同コースより、白だつと蛸の酢物とは。
白ずいきとも呼ばれています。
芋茎(ずいき)には青・赤・白の三種類があり、「白だつ」とは海老芋や里芋などの葉柄で、太ったころに紙を巻き、日があたらないように栽培されたものです。
同コースより、矢羽根蓮根とは。
飾り切りの名称の一つで、れんこんの節穴を利用してヤバネの形に切ることです。
同コースより、焼目鮎並清汁仕立てとは。
アイナメと読みます。鮎に似ているから名づけられたそうです。
肉は白身でコリコリとして弾力があり、適当に脂が乗っていて、刺身で食べても絶品の美味しい魚です。
同コースより、加茂茄子射込みとは。
調理材料の中をくりぬいて,他の材料を詰めることです。
加茂茄子は京都を代表するナスで、肉質で甘味のあるのが特徴です。
7千円コースより、翡翠千両茄子(利久餡)とは。
翡翠茄子とは、青茄子のことです。皮は一般的な
千両茄子に比べ固く、焼いたり揚げるなどすると
口に残りやすいです。締まった感じがしますが、
水分が多く加熱調理するととても柔らかくなります。
利休餡はゴマを使った餡です。千利休がゴマを用いた
料理を好んだことから、ゴマを使った料理にその呼び名
がついたそうです。