涼を求めて
~風鈴の音を点ぜし軒端かな~ 高浜虚子
と言うわけで風鈴の音色が耳に心地よい今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?
風鈴といえば日本の夏の代表的な風物詩のひとつですが、では日本人以外の方にも風鈴の音色は涼を感じさせるのでしょうか?
答えは多分イエスです。
ハワイアン・ミュージックに代表されるペダル・スティール、カリブ海に浮かぶ島トリニダート・トバゴの「国民楽器」スティールパン(ドラム缶で出来
た音階のある打楽器)、ジャズの世界でもいわゆるクールな臨場感を醸し出すヴィブラフォン(鉄琴)等、どれも高音で倍音の響きを持った楽器が涼しさを演出
しています。
こういった音に涼しさを感じるのはどうやら万国共通のようで、刷り込まれた記憶と言うよりも人間の本能なんでしょうね、不思議です。
その中でも、スティールパンという楽器は日本人にとってかなり馴染みの薄い楽器でしょう。
最近は大きな楽器屋さんなどでたまに見かけることもありますが、あまり興味を抱く人は少ないようです。
これがスティールパン
その音色を聴けば、多くの人がどこまでも広がる青空と澄み切った海に浮かぶ南の島を連想することでしょう。
スティールパンの美しい響きに魅せられたミュージシャンも数多く、あのヴァン・ダイク・パークスをはじめ日本でもヤン富田やリトルテンポといった人達がこのスティールパン・ミュージックに取り組んでいます。
少人数編成での演奏も魅力的ですが、このスティールパンの醍醐味はなんといってもビッグ・バンドです。
毎年トリニダードで行われるカーニバルの期間中にパノラマというスティールパン楽団のコンテストがあります。
ここでのどう見ても50人以上はいるであろう編成から繰り出される音は、まさに筆舌に尽くしがたい迫力!
フィル・スペクターのウォール・オブ・サウンドを遥かに凌ぐ音の洪水!
こんな感じで、後ろの方にも左右にもまだいっぱいいます。
数年前にテレビで観た時は感動のあまり、気づいたら涙していました。
最近では投稿動画サイトなどでもこのパノラマでの演奏を観る事ができますので興味のある方はご自身で探してみてください。圧巻です。
滝や鍾乳洞へ涼を求めて出掛けるのも良いですが、もっと身近なところにも涼を感じさせるものが在るかもしれません、探してみては如何ですか?
でも料亭とスティールパンってイメージとして結びつきませんよね。
という訳で桜坂観山荘のオリジナル風鈴、絶賛発売中!