長月の献立
こんにちは料理長の木村です。
今月は暦の上で、秋分の日と重陽の月なので、菊をふんだんに使い、月見を穴子月環と団子芋で表現いたしました。
萩椀 菊清汁仕立て(五千円献立より)
穴子月環焚合せ(五千円献立より)
鱧は夏が旬の食材で、7月と8月の献立にも使用していましたが、今月も名残りとして各献立にカタチを変えて登場します。
七千円献立には吸物として 名残鱧清汁仕立
そして、秋刀魚を秋の訪れをイメージできるようにいたしました。
炙り秋刀魚(七千円献立より)
牛蒡有馬煮等はオーソドックスな料理法で、私が有馬温泉にいた頃覚えた料理です。
四点盛 (手前右が牛蒡有馬煮、後列器盛があんず茸の焼浸し 七千円献立より)
春は山菜、秋はきのこと云われますが、今回はちょっと馴染みのないきのこをご紹介。
「あんず茸」とは正式名称「ジロール茸」と申しまして実はフィンランド産のきのこです。
イタリア料理ではオリーブオイルで炒めて食するようですが、今回私は純日本料理の焼浸しにいたしました。
私自身、未知の食材と古い手法の融合というテーマに非常に興味がありますもので、毎回献立を考える際に色んなことにチャレンジしております。(もちろん毎回上手くいく訳ではありませんが・・・。)
これから、本格的な秋にかけてはますます美味な食材が登場する季節ですので、皆様是非、観山荘にお越しいただいて、私の自信作をご賞味くださいますようお願い申し上げます。
桜坂観山荘 料理長 木村義隆